現代社会では、学生や専門家が様々な文書ファイルを作成、編集、デザインをするために多くの人が Microsoft Wordを使用しています。しかし、デスクトップ版のMicrosoft Wordは決して安くないライセンス費用や、利用端末へのアプリのインストールなど利用開始するまでの高いハードルがあります。インストール作業やライセンス費用の支払いをすることなく、Microsoft Wordを使用する方法はあるのでしょうか?
この記事では、Microsoft Wordをパソコンにインストールすることなく使用するための方法を紹介します。
Word for the webとは
Word for the webは、Microsoft 365の一部であるMicrosoft WordのWeb版です。Microsoftアカウントを作成し、Word for the webで無料でファイルを編集することができます。WEBブラウザを使用するため、オンライン環境が必要になるものの、すべてのドキュメントがOneDriveに保存され、デバイスを問わず、どこからでも簡単にドキュメントの閲覧や編集が行えるメリットがあります。また、ドキュメントを同僚や友人と共有することも可能です。
Word for the webは、デスクトップアプリ(インストールアプリ)の機能を全て使えるわけではありませんが、簡易的な編集であれば、必要十分な機能が備えられています。
Word for the webの使用方法
以下の簡単な手順に従って、Word for the webおよびMicrosoftのその他のOfficeアプリを使用することができます。
1. Microsoftアカウントのログイン
Word for the webを開始する前に、Microsoftアカウントにサインインする必要があります。アカウントをお持ちでない場合は、アカウントの作成を行ってください。
2. 新しいドキュメントの作成
サインインすると、Wordを含むすべてのOfficeアプリが表示されたホーム画面が表示されます。
新しいドキュメントは様々な方法で作成することができ、左上隅にあるプラス (+) アイコンをクリックし、オプションから[ドキュメント]を選択する方法や、左側のパネルにあるWordのアイコンをクリックする方法があります。
[空白の文書]を選択するか、既存のテンプレートを使用することで、簡単にドキュメントの作成が行えます。
開いたドキュメントのメニューバーとツールバーには、書式設定やレイアウト、挿入などのMicrosoft Wordの基本オプションが表示されています。
これらのオプションを使用して、ドキュメントの作成や編集を行うことができます。
3. ドキュメントを保存する
ドキュメントの名前は、デフォルトでは[ドキュメント1]、[ドキュメント2]、[ドキュメント3]などになっています。ドキュメントの上部にある名前フィールドをクリックすると、ドキュメントの名前を変更できます。
すべてのドキュメントはOneDriveの所定の場所に保存されます。
ただし、[ファイル]メニュー内の[名前を付けて保存]を選択することで、デフォルトの場所の変更が可能です。OneDrive内の任意のフォルダーを選択し、新しいドキュメントを保存することができます。
[新しいフォルダー] をクリックすると、OneDrive内に新しいフォルダーを作成することができます。任意のフォルダー名を入力し、[作成]ボタンを押します。
ドキュメントのコピーをパソコン内のフォルダに保存することも可能です。
[名前を付けて保存]をクリックし、[コピーのダウンロード]を選択してください。PDFまたはODT形式としてもダウンロードすることができます。
[ファイル]メニューには他にもいくつかのオプションがあります。これらのオプションを使用することで、ドキュメントの印刷や共有ができます。
4.Word for the webの機能
Word for the webは、デスクトップ版のMicrosoft Wordと比較し無料で使用することができます。
デスクトップ版のすべての機能は使用できませんが、重要な機能を使用することは可能です。それらの機能の一部は次のとおりです。
文書の自動保存
使いやすいインターフェース
多くのWebブラウザとの互換性
同僚や友人と直接的な共同作業
OneDriveにすべてのドキュメントをクラウド保存
閲覧ビューとテキスト編集ビューの提供
テキストの書式設定や画像の挿入、文字数カウントなどの重要な機能の装備
.doc、.docx、.dotx、.odt などのドキュメント形式のサポート
ドキュメントのPDFをダウンロード
デスクトップ版のMicrosoft Wordをダウンロードする方法
Word for the webで使用できる編集機能では満足できない場合は、有料にはなりますがデスクトップアプリをインストールしましょう。
1.Microsoft Storeにアクセスし、デスクトップ版Wordのスタンドアロンバージョンを購入します。
2. [今すぐ購入] ボタンをクリックすると商品がカートに追加されるため、Microsoftアカウントにログインしクレジットカード情報を入力します。
入力した情報を確認したら、[注文を確定する]をクリックします。
Microsoft 365はMicrosoftの公式Webサイトから購入することもできます。Microsoft 365には、Word・Excel・PowerPoint・OneDrive・Outlookなど多くのアプリケーションが含まれています。
Microsoft Wordのオンラインバージョンとオフラインバージョンの違い
Word for the webとデスクトップ版のMicrosoft Wordの機能には微妙な違いがあります。ここでは、Microsoft Wordの両方のバージョンの全体的な比較をしていきます。
さまざまなファイル形式のサポート
Word for the Webは、Wordテンプレート(.docx)、Wordドキュメント(.doc)、OpenDocument Text(.odt) 、Wordマクロ有効ドキュメント(.docm)など多くのファイル形式をサポートしています。
ただし、Word for the Webでは、リッチテキスト形式(RTF)、Portable Document Format(PDF)、およびハイパーテキストマークアップ言語(HTML) ファイルのサポートは行っていません。
表示と印刷
Word for the Webでドキュメントを印刷する場合、PDFリーダーを使用して印刷および保存行います。ドキュメントは、デスクトップ版Microsoft Wordの印刷レイアウトと同じように表示されます。
ただし、文書を表示する際の一部の機能はデスクトップ版Microsoft Wordと異なります。Word for the Webには、ルーラーとグリッド線が表示されません。同様に、閲覧ビューでは文書を印刷レイアウトでのみ表示します。
デスクトップ版Microsoft Wordのような全画面表示や下書き、Webレイアウト、アウトラインビューは使用できません。
開くことのできるドキュメント
Word for the Webでは、パスワードで保護されたドキュメントを開くことはできません。また、ドキュメントの変更にパスワードが必要な文書は、読み取りモードで開きます。
編集するためには、デスクトップ版Microsoft Wordを使用する必要があります。
編集とフォーマット
テーマやページの色、ページレイアウト、透かしはWord for the Webに保存されますが、編集することはできません。同様に、新しく作成することもできません。
Word for the Webでは、コピーと貼り付け、フォントと段落の書式設定、段落番号や箇条書き、検索と置換、ズーム機能などが使用できます。
ドキュメントを編集する場合、編集ビューには余白、改ページ、ヘッダーとフッター、表紙などは表示されません。
校閲機能
Word for the Webには、スペルチェックや文法チェック、一般的なスペルミスを自動修正するオートコレクトのオプションがあります。ただし、類義語辞典はありません。
オブジェクト
Word for the Webでは目次を挿入することはできません。ただし、Word for the Webで既存の目次の編集および更新することは可能です。
Word for the Webの閲覧ビューで参考文献と索引を表示することもできますが、編集することはできません。
図形やグラフ、スマートアート、ワードアート、数式はWord for the Webで通常通りに表示されますが、編集をしたりサイズを変更したりすることはできません。しかし、表や画像、ハイパーリンクを挿入することはできます。また、Word for the Webでスクリーンショットを直接作成することはできません。
マクロを含む文書を表示および編集できますが、マクロを実行するには、デスクトップ版Microsoft Wordを使用する必要がある場合があります。
価格設定
Word for the Webは無料で使用することができます。Wordをオンラインで使用するには、Microsoftアカウントが必要です。
ただし、デスクトップ版Microsoft Wordを使用する場合は、一定の金額を支払う必要があります。その他にデスクトップ版Microsoft Wordなど、多くのオフィスツールが含まれるMicrosoft 365を購入することもできます。
長所と短所
Word for the Web
無料で便利にお使いいただけます。Wordアプリをインストールする必要はありません。また、自動保存機能があるため、頻繁にドキュメントを保存する必要はありません。友達と簡単に共同作業したり、ドキュメントを共有したりできます。
ただし、一部の機能のみの使用となり、すべてのファイル形式をサポートしているわけではありません。マクロを実行することや、高度なデザイン機能、目次、引用、参考文献機能もありません。また、類義語辞典の機能も含まれていません。
デスクトップ版Microsoft Word
デスクトップ版Microsoft Wordには、高度な機能が付属しており便利に利用していただくことができます。
ただしデスクトップアプリを購入するためには、一定の金額を支払わなければなりません。また、デスクトップ版Microsoft Wordのダウンロード、インストールなどという難しい手順を実行する必要があります。
Microsoft Wordのどのバージョンを選択すればよいですか?
それは皆さんの要件次第です。Word for the Webを使用するためには、インターネット接続が必要です。接続が出来ない場合、Word for the Webを使用することはできません。同様に、差し込み印刷やマクロを実行する場合は、デスクトップバージョンを選択してください。Microsoft Wordの機能をすべて楽しみたい場合は、デスクトップバージョンを選択してください。
Word for the Webの代替品
Microsoft Wordに代わる製品も数多く市販されています。Word for the Webの代替商品の一例として、WPS WriterとGoogleドキュメントを紹介します。
1.WPSライター
基本情報
WPS Writerは、Word for the Webの代替品の一つです。キングソフトが開発を行っています。これは WPS Officeの文書作成ソフトであり、Microsoft Wordと高い互換性があります。以下の手順に従って、WPS Officeのダウンロードすることができます。
WPS Officeのダウンロードとインストール
WPS Officeのダウンロードとインストールは下記手順をご参照ください。:
Step 1: 下記のページにアクセスします。
https://tips.kingsoft.jp/page/wps/entry_form
メールアドレスを入力し、プライバシーポリシーをご確認いただき、「個人情報の取り扱いに同意する」にチェックを入れ「ダウンロードする」をクリックします。
Step 2: メールを確認します。
件名:お問い合わせありがとうございます|キングソフトオンラインショップ
※迷惑メールフォルダも併せてご確認ください。
Step 3: プログラムをダウンロードし、インストールします。
ご利用の端末に合わせたプログラムをダウンロードし、インストールしてください。
2. Googleドキュメント
基本情報
Googleドキュメントもまた、Microsoft Officeの優れた代替手段の一つです。無料で使用することができ、Microsoft Officeの基本的な機能が備わっています。
チームや個人間での共同作業に適しています。Googleドキュメントは、簡単にドキュメントの作成や編集、書式設定などができます。
価格設定
Googleドキュメントは無料で使うことができます。Googleドキュメントで作成をしたドキュメントはGoogleドライブに保存されます。
Googleドライブには5GBの無料ストレージが不随しています。追加のストレージが必要な場合は、サブスクリプション料金を支払う必要があります。
よくある質問
Q1:Microsoft Wordの最新バージョンはどれですか?
Microsoft 365を使用することで常に最新バージョンを使うことができます。Microsoft WordもMicrosoft 365に含まれています。
Q2: Microsoft Wordでクラウドサービスに接続するにはどうすればよいですか?
Microsoft Wordには、ファイルを保存するためのオプションが多数あり、ご希望のクラウドサービスに接続することで、ファイルを保存することができます。
1. [ファイル] > [開く] > [場所の追加] をクリックします。
2. リストからサービスを選択し、ドキュメントを保存します。
Q3: Microsoft Wordでハイパーリンクを作成するためのショートカットキーは何ですか?
ハイパーリンクを作成する最も速い方法は、Webアドレスを入力した後にEnterキーまたはスペースキーを押すことです。
ショートカットキーとして Ctrl + K を使用してハイパーリンクを作成することもできます。また、ハイパーリンクとして表示するテキストまたは画像を選択し、[挿入]タブをクリックして、[リンク]を選択することも可能です。
目的のテキストまたは画像を右クリックし、ショートカットメニューで[リンク] を選択することもできます。